普通は脆い – コンビニ人間

読んだ。相変わらずな感じで面白かった。

この本のあらすじをざっくり書くと普通じゃない人がコンビニでバイトすることで普通を演じる話だと思う。村田紗耶香という作家はいつでも普通というのを疑って生きているのだろう。みんなが普通にやってることが彼女にとっては普通ではないのだろう。彼女が提示してくれるあなたの普通は普通じゃないのかもしれないという問題提起は非常に面白い。現に一昔前の学校を卒業して就職して結婚して子供を産んで家を建てて、みたいな普通の生活は今では既に普通ではない。現代にはびこっている普通は50年ぐらいで出来上がった物がほとんどであるという。テレビは普通だろうけど50年前は存在していなかった。携帯電はも普通だけど50年前には存在していない。スマホなんて10年前ですら存在していないが今では普通だ。それぐらい普通というのは揺らぎやすく脆いもののはずなのに、みんな普通にすがって生きているというのは滑稽なのだろう。

昔は集団で生きていく必要があったから普通である必要が非常に強かった。しかし、最近は普通である必要性はどんどん低くなっていく。だからこそみんなが普通というものに疑問を持ち出し、自分が考える普通は正しいかを知りたがり、その結果このような本が売れているのだろう。普通なんてたんなる基準にすぎない。平均値というだけだ。そのことをちゃんと認識しながらいきていったほうがよいのだろう。