身体的特徴のせいで自分に自身が持てない人に薦めたい – 片眼の猿―One-eyed monkeys

「カラスの親指」を見てから道尾秀介さんの存在を知り読んでみた。話の内容は非常にざっくり言うと「盗聴専門の探偵がある会社の調査の依頼を受ける。調査のために新たに雇った女性と一緒に会社の調査を行うが、その会社の調査中に殺人事件が起こり」という話。

この話の最大の特徴は登場人物だと思う。耳が異常に大きく聴覚が発達しているがそれを隠すために大きなヘッドフォンをしている主人公。目が異常にでかく非常に視力がいいがそれを隠すために常にサングラスをしている新たに雇われる女性。なんらかの特徴を持ってスーパーマンのように活躍していくのかとおもいきや人間味を持ちながら話が進んでいく。道尾秀介さんらしく最後に全てをばらすという記述方式はさすがの一言。

読んだ後に身体的な特徴など些細な事だと思えるだろう。身体的な特徴というのは自分が気にするほど他人は気にしていないことも多く、その身体的な特徴をプラスに変えるかマイナスに変えるかはその人次第なんだろう。身体的な特徴に対して自信と誇りを持ち、堂々とその特徴と一緒に生きていく心構えがあれば身体的な特徴はプラスへと変わる。そういった励ましが本書を通して作者は語りかけているのではなかろうか。